湯木 知史
(ISBN : 431234535X, 2003-06)
薄いが、質実剛健な問題集
現時点で最も薦められる記述・要約問題集。下のレビューにあるように、無駄な設問をなくして記述・要約問題に意識を向けられるようにも工夫されている。また出典のテーマはバランスが取れていて、現代文を読解するための知識を知ることができる。生命論・科学哲学論・芸術論・メディア論・グローバリゼーション・言語論・身体論・文化論など頻出のテーマに触れることができ、それに詳しく説明を付している。しかし、本書の評価はそれだけにとどまらない。設問の分析力と解答力を養う点が一番評価できるところだ。「全文を要約する問題」・「傍線の理由を説明する問題」・「傍線の具体的内容を説明する問題」・「傍線の抽象語句を具体的内容に説明する問題」など分析した上で、解法を用いて丁寧に解説する。さらに『解答の要領』をいくつか挙げていて、答案で見落としやすい点にかんして注意を喚起している。要約型の小論文も触れていて、例えば加藤周一氏の『文化の雑居性』を論じた論説文は、要約した上で主張をする問題であった。このように、あらゆる記述・要約問題に対応できる秀逸な問題集であると評価できる。難易度は高く、旧帝大・一橋などの国立大向けにできている。
難易度のあまりに手が出ない方は、読解・要約に特化した講義型参考書(例えば『現代文と格闘する』や『現代文読解力の開発講座』)で読解・要約をする必要は知識を一遍通り学んだ方がよい。それに加えて、適切な設問処理を説いたもの(例えば『平野の現代文ダイジェスト』や『現代文 ターゲット別問題集』)で、私大型の記述と抜き出し問題を押さえるとよい。特に、「抜き出し問題」は記述の基礎であり、問題の成否を左右するため看過できない。「抜き出し問題」に戻って躓いた点を確認する必要がある。
(レビュー日:2008-03-12)
意外な好著
私は既に大学生なのですが、自分の読解力の無さを痛感し、もう一度受験参考書でもやろうと思い、書店で偶然この本を見つけました。この本の優れているところは、?全設問が論述、要約問題だけで、無駄な設問が皆無?設問の解説は、他の講義形式の問題集に比べると少ないが、必要なことは充分に書いてある。?本文の解説がこの手の問題集としては充分に詳しく、正しく本文を理解できているか確認できると同時に、扱われているテーマについても知ることができる。?問題文のテーマが小論文の問題としても使えるくらい現代的なものばかりである。
この本は既にある程度のレベルに達している国立大学受験者向けのものであり、そうでない人はもっと厚くて詳しい講義形式の問題集をやったほうが良いでしょう。しかし全て評論文で、無駄な設問は無く、解説も冗長でないので
難関国立大受験生のまとめの演習用としては本当にお勧めです。
また、私のように大学生であっても、例えば大学院入試の小論文等で課題文の要約などが求められる人にもお勧めできます。
(レビュー日:2005-06-23)
質の高い指導に驚き!
高校生向けとしていいかげんな参考書が氾濫する中で、これだけ質の高い論述指導を丁寧になさっていることに驚きました。大学入試の準備に限らず、大学に入っても、いや社会に出た後でも、論理的な文章を理解して書くことにとても役に立ちます。ファンダメンタルという名にふさわしい、記述論述力の土台を築いてくれる本だと思います。心から、おすすめ。これでこの値段は安い。
(レビュー日:2005-06-11)
詳しい解説
代ゼミの湯木知史先生が、書かれた本です。
国公立大学を受験される方にお勧めです。
解き方より、難解な問題文に対するかみくだいた説明
が、ありがたいです。
扱ってる問題文は、「個人」「生命」「情報」「多言語」
「美意識」などです。
なかなか書店では見つけるのがたいへんだと思うので
こちらで買われてはいかがでしょうか?
(レビュー日:2004-09-10)