あまり人を褒めないとされる、現・楽天監督の野村克也氏をして、
「4番バッターは育成はなかなかできない。現在の球界で真の4番バッター
というのは阪神の金本を除いて他にいない」と言わしめる、阪神タイガースの
4番バッター・金本知憲選手の考え方、生き方を綴った本。
自分の成績よりもチームの勝利に喜びを感じ、4番バッターとして、また
球団の中心選手として若手選手に与える影響がいかに大きいかを自認し、
練習は妥協せず、自分に対して謙虚で厳しく、ファンを大切に思う…
少々のケガはケガと認めず、試合に出続けることを大切にする。
阪神という人気球団が今まで持っていた「甘えの体質」については
それが勝てない理由だとはっきりと批判し、意識の低さを嘆く。
野茂選手や清原選手、桑田選手や松坂選手のように「怪物」と称されたことは
なく、甲子園にも出場経験がない。まさに「努力の人・金本」である。
読んでいて、そんな金本選手の人柄が明らかになっていくたびに、なるほど
野村監督にそこまで信頼される選手であること、ファンからも「兄貴」
と慕われていることが実感できる。
こんな人に巡り合いたい。こんな上司の下で一生懸命働きたい。
こんな人についていきたい。そういう思いになりました。
やっぱり、「兄貴」なんですね。
いい本です。
(レビュー日:2008-12-25)