『愛がなくても喰ってゆけます。』のフィクション編、『きのう、何食べた?』の2巻です。
たとえば、シロさんの父親が大きな手術をうけるのですが、その時に自分の母親の父に対する愛情を発見したりします。そして、手術は成功します。
場面は変わりシロさんとケンジの食卓シーン。手術の成功をケンジは、シロさんの表情から読み取ります。女性的な愛ですよね。シロさんは、自分の作った食事をモクモク食べるのですが、母の父に対する愛情については、ケンジに話しません。男っぽいですね。
ジェンダーというのでしょうか男と女の役割分担の表現は、著者の『大奥』につながる才能ですね。サラッと表現しているのもまた、goodです。
この作者が描いた『アンティーク』での陰影のある心理描写に、唸りながら涙しました。復讐と浄化を目指した魂の消息といったところでしょうか。
本作では心の中の感情描写を控えめにして、シロさんのつくる料理に投影させているようです。
そこが、読み所というわけでもないのですが、なんだかホッとする展開が多く、『アンティーク』とは、ちがったおもむきの癒しがあります。
話は変わりますが、『3月のライオン』からのアマゾンのはったリンクで、ここにつきました。マンガ好きの人には、この二冊の見えない関係性が、ピンとくると思います。
さて、このリンクに三宅乱丈の『イムリ』がないのは、なぜだろう?
(レビュー日:2008-12-05)