鋭敏すぎる心を持ちながらも、適応能力に欠けるため、生きにくさを感じている「カイン」たちに贈るメッセージ。
この本を読みながら、私もカインの要素が少なからずあると思った。また実際に日常生活において、生きにくさを感じることが多い。
そういったカインたちに時には同情し、時には甘さを指摘しながら、誰よりもカインであった筆者が、どのように強くなっていったのか。
読んでいて涙があふれてしまった。生きにくさなど共感できる人はいないと思っていた。その共感によって救われた。張りつめていたものがはじけてしまった。
筆者なりの解決法を示してあるが、まずは自分とマジョリティーの認識から始めよう。
あとがきは山田詠美が書いているが、山田にはわかるまい。わかる人に書いてほしかった。決してこの書は、生きにくい人々を甘やかしているだけではないのだから。
(レビュー日:2008-08-11)