わかりやすい現代短歌読解法 [単行本]

わかりやすい現代短歌読解法
ながらみ書房 ながらみ書房 / 岡井 隆



(ISBN : 4860234308, 2007-02)
(EAN/JAN : 9784860234300, 2007-02)

セールスランク : 848917位

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ツボを心得た名解説

 巻頭は「型をおぼえるための作品鑑賞」で次の歌が紹介されている。

  蛍光灯の紐を探してくらがりにてのひらふたつ泳がせてゐる 真鍋正男 

 歌はこう「よめ」ばいいのだなあ、という気にさせてくれ「肩肘張らないいい歌だなあ」と感心させらる。

  青春はたとへば流れ解散のごときわびしさ杯をかかげて(大辻隆弘)

 比喩がうまい。デモ行進の体験と知ればまた違った見方ができるかもしれない。

  幸せを人間関係に置くといふ危ふきことを知らぬ幸せ(北沢郁子)

 孤独の相、寂しいあたたかさを読み取れる。

  さくらばな陽に泡立つを目守りゐるこの冥き遊星に人と生れて(山中智恵子)

 前衛短歌の代表的女流であるが、このような現実体験を詠まれた歌もある。
 我々が、縁遠いような近・現代の歌々を「読む」に際して、著者のツボを得た心得た名解説によって、歌の精髄、醍醐味が心にしわたるように分ってくる。自分も「詠んでみようか」という気にさせられるから不思議だ。
(レビュー日:2006-12-04)





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